育てながら履き込む。革靴とパートナーシップについて

革靴・靴磨き

以前、こんなことをつぶやいて、Twitterの革靴クラスタ内で話題になりました。

細かい表現はさておき、この感覚を共有できる人がいるのは素直に嬉しかったです。

みんな「相棒」とか「パートナー」とか、そういう感覚を大事にしたいのかもしれない。

■■長年履けるパートナーを選ぶ

別冊2nd「革靴自慢。」を読んで

2018年2月に株式会社枻出版社が出版した「革靴自慢。」という雑誌があります。

オールデンのローファーが表紙に載っている印象的な一冊だったのですが、特集が秀逸でした。タイトルが「革靴自慢。」とあって、見開きの文句はこういったものでした。

クタクタになるまで履かれたビジネスシューズ。
まばゆい光沢を放つほどに磨き込まれた週末専用。

革靴との向き合い方はひとそれぞれだが、ただひとついえることは、
履き続けた時間の分だけ、そのシワと味わいは深みを増す。

そして、世界で一足の表情となって表れてくる。
さあ、そんなジブンだけの相棒を、大いに自慢しあおう。

ページをめくると、革靴の有識者が自分の一生のお気に入りの3足を自分の判断基準や出会いのエピソードを添えて紹介してくれるもの。

有名店のバイヤーさんや有名デザイナーさん、モノ系雑誌の編集者さんなど、各人が自分の一生のパートナー(革靴)について熱い想いをぶつけているのでした。

私が何より「良いな」と思ったのは、どの革靴も良い感じにクタクタになって履き込まれて、いぶし銀の風格を放つものばかりだった点です。

雑誌になると当たり前ですが、新品を紹介するものが多いため、こうした企画でその靴固有のエージングやその人個人の手入れの趣向がうかがえるのは見てて嬉しいものです。

■■パートナーを育てて履き込む

「一流の人はなぜそこまで、靴にこだわるのか?」を読んで

英国ブランド輸入代理店としてチーニーなど取り扱う渡辺産業の渡辺鮮彦氏が自書でこんなことを言っています。

履き潰すのではなく、履き尽くす。そんな姿勢で靴と向き合っていれば、値段以上の価値が必ず返ってきます。

分かる、とても分かる。

革靴をケアする人は「育てる」なんて言い方をしますね。上記引用の後でも言及されていました。私自身もこの言葉が大好きで多用しています。

甲のしわ、底材の沈み、色抜け……どれも自分オリジナルに染まる感じが、愛らしくてしょうがないです。

それだけに、私は長期間履ける作り(グッドイヤーウェルト等)の革靴を選びたいし、機能や質にこだわってずっと履きたくなる革靴を買い求めたいと思っています。

■■まとめ

  • 革靴を「パートナー選び」という観点で買う
  • 選んだパートナーを丁寧に履き続ける

上記の本からこんなメッセージをもらって、革靴の手入れにより身が入るようになりました。

私は25歳ですが、これから何足の革靴に出会うのでしょうか。

壮年期になって、歩き方もだいぶゆっくりになった時に、数十年来のパートナーが支えてくれればそれは幸せだろうなと思います。

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