結局何で革靴を磨くべき? 乳化性と油性クリーム(靴墨)の違いまとめ

革靴・靴磨き

「選べねえ……!」

大手スーパーや百貨店のシューケアコーナーを観ると、目が回るくらい商品が多いですよね。

ブランド別や成分別、色別で種類が分かれるため、革靴の手入れに慣れていない人はどうしても無数に感じてしまいます。

今回はお手入れ初心者さんに覚えて欲しい「乳化性」と「油性」クリームの違いをまとめてみました。前提として、スムースレザー(エキゾチックレザーやスエードではない革)の手入れ方法の紹介になります。

乳化性クリームと油性クリームの成分の違い

まずはクリームの違いについてです。代表的なものは「乳化性」と「油性」クリームの2つ。

まず乳化性クリーム(写真右)は水と油、ロウが主成分です。革に水分を与える保湿と艶だしの効果があります。

使われる原料や比率がメーカーやブランド毎に異なり、色選びに注意が必要です。革よりも少し薄い色を選ぶと間違えありません(私は店員さんと革靴を履いていき、その場で合う色を相談して買います)。

上記の乳化性クリームの仲間に、デリケートクリームというものがあります。それにはロウが含まれていないため、光らせる成分が乳化性クリームよりも少なく潤い重視となります。また、ロウ分が含まれていないためエキゾチックレザーなどシミが気になる革にも使えます。

次に油性クリーム(写真左)はその名前の通り、油とロウが主成分になり水が基本的に使われていません。乳化性よりも、ロウのおかげで艶だしや撥水性に特化しています。注意点としては、べちゃべちゃと塗りすぎないこと。

革の状態にもよりますが米粒2、3個ほどを取りアッパーに少しずつ塗布するのが一般的です。また油性クリームの場合は染料や顔料に限りがあるため、色の展開が乳化性よりも少な目です。

革靴のお手入れの手順や磨き方

それでは実際の手入れ、磨きはどうでしょうか。

まず乳化性クリームを塗布し、表面の色抜けと乾燥部分をカバーしていきます。別の記事でも書きましたが、豚毛によるブラッシングをすれば完了です。

この段階で終わらせることもできますが、油性クリームをぜひ活用して上品に光らせてみましょう。これくらい取って、アッパーにまんべんなく、表面をさっと覆うくらい少量を塗布していきます。

こちらも豚毛によるブラッシングで完了です。色が同じなら一緒のブラシで乳化性と油性共有しても大丈夫ですよ。ブラッシングが終わったら、最後に仕上げの布磨きで余分のクリームをふき取り、全体的に馴染ませます。

■関連記事:
革靴のお手入れ、基本の磨き方特集! 頻度や道具、手順まとめ

おすすめのクリーム

色々あり過ぎて困る靴クリーム。実際に好み次第なので正解はありません。

ただ私の販売員時代の知見や出張靴磨きによる経験、Twitter仲間による情報共有を通じて、下記をおすすめします。

乳化性クリーム:ブートブラック

  • 成分: ロウ、油脂、有機溶剤
  • 値段:1080円(税込)

油性クリーム:サフィールノワール

  • 成分:ロウ、油脂、有機溶剤
  • 値段:2160円(税込)

デリケートクリーム:M.モゥブレィ

  • 成分:ラノリン、油脂、有機溶剤
  • 値段:1080円(税込)

補足ですが、「有機溶剤」とはロウや油分の成分を溶かす薬剤のことです。

まとめ

誤解を恐れずざっくり表現をすれば、乳化性クリームは保湿、油性クリームは光沢・撥水性のチャージと言えます。基本的には両者に着色と保革作用があります。

まずはおすすめの乳化性、油性クリームを買い、必要に応じてデリケートクリームを買い揃えればと思います。

「革靴買って、シューキーパー買って、今度はクリームも買うのか……」と思うかもしれませんが、良い革靴に育てる過程と割り切ってください(強引)。

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