二週間連続の三連休が来ましたね。皆さんはいかがお過ごしですか?
私は昨日、奥さんと近所の動物園に行ってきました。年パス持ってるんですよ、へへへ。
馬毛ブラシ pic.twitter.com/VvUkAbHUVo
— こひ先生 @革靴伝道師 (@k_leather_lover) September 21, 2019
ペンギンにジージャン掛けてあげようとしたら、なで肩すぎてダメでした。 pic.twitter.com/8rIzDw6RrK
— こひ先生 @革靴伝道師 (@k_leather_lover) September 21, 2019
私は動物も好きですが、それよりも動物園内の自然を見るのが好きですね。けっこう園芸や展示物が作り込まれてたりして見てて楽しいんですよね。
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今回はちょっとニッチなシューケアグッズ「ブートブラック リッチモイスチャー(コロンブス)」をご紹介。
革靴にしなやかさが足りない時は「デリケートクリーム(通称、デリクリ)」を使っていたのですが、この度は油分(栄養や照り感)の補充に強みのある商品。
私のパラブーツのシャンボードに被検体となってもらいます!
愛靴パラブーツ シャンボードの乾燥が心配
そもそも革靴のお手入れの基本はクリームとブラッシングで、水分と油分を入れて浸透させること。水分で革にしなやかさを与え、油分で栄養を加える作業です。
一般的なクリームである程度上記を満たせるのですが、革の種類や状態によって水分や油分それぞれケアが必要になります。
今回は油分の減りに際して、私がリッチモイスチャーを使いたくなった経緯をまず紹介します。
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きっかけはパラブーツのシャンボードの乾燥が気になったこと。一年半以上履いてきてクリームとブラッシングをしていましたが、本来の照りや艶が失われている?となんとなーく感じるように。
靴磨き好きが集まるオフ会で、同じパラブーツのシャンボードを履くゆっきーさん(@yukky_shoes)に、オイルを使ったケアを教わりました。
パラブーツのシャンボードやミカエルには「リスレザー」というオイルドレザーの一種が使われています。通常のスムースレザーよりも油分が多く含まれているオイルドレザー。
そのなかでも固形の油分が配合されているのがこのリスレザーの特徴です。
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私も缶タイプの純正オイルを買おうか、革ジャンやブーツに使う市販のミンクオイルで対応すべきか迷っていました。「どうせなら純正を」と思い探したものの、近くの店舗に扱いがなく入手できませんでした。
なら、リッチモイスチャー、使ったことない? すごい良いよ!
そこでケアセットを販売する友人に相談したところ、汎用性と効果の高さから「リッチモイスチャー」の名前が挙がったのです。
・飯野高広『紳士靴を嗜む:はじめの一歩から極めるまで』朝日新聞出版、2010年、p.171
・飯野高広『大切な靴と長くつきあうための靴磨き・手入れがよくわかる本』池田書店,2017年,p.52-53
ブートブラック リッチモイスチャー(コロンブス)とは
リッチモイスチャーの主成分はロウ、油脂、乳化剤、水。構成自体は一般的な靴クリームと変わりませんが、ロウや油脂の種類や全体の配合比率が異なります。
油脂には天然アルガンオイルが配合。ロウはカルマバを使った植物性ワックス。私が使っている化粧水や乳液よりもオーガニックで、普通に人の肌にも良さそうです(笑)。
またニュートラル(透明色)なので、スムースレザーなら黒や赤系の茶、黄系の茶にも使えそう。
ただし難点は容量が100mlで、税抜3,000円なので少し一般的なシューケア商品より高いことですね。。 写真のとおり意外に手のひらサイズ。ツーフェイスローションの2/3ほどの背丈です。
ブートブラック リッチモイスチャー(コロンブス)を使ってみる
それではさっそく使っていきます!
必要なモノはリッチモイスチャーの他に、クロスと豚毛ブラシのみです。
私のシャンボードは汚れ落としを済ませた状態だったので、この後すぐリッチモイチャーを塗りました。ただし基本的にはまずクリーナーで汚れを落としてから使うと良いでしょう。
綺麗なクロスに1円玉くらいの大きさを取ってみました。
でも、これすごい出にくいわ……! 口が小さいのは仕方ないと思うのですが、とろみが凄すぎてのんび~~~り出てきます(苦笑)。
では塗布していきます。トゥとバンプを前半、ヒールやレースステイを後半と二回に分けました。円を描くように、またダマにならないようスムーズに塗り拡げます。意外に伸びが良くて広げやすい。
けっこう乾燥していたのか、トゥやバンプで一、二回。ヒールやレースステイでも一、二回ほどリッチモイスチャーを継ぎ足しました。
革が油分をグングン吸い取っていきます! 塗り終わり時点の状態はこちら。しっとりした感じ。
次に油分を深く浸透させるため、また余分なオイルを飛ばすため、ニュートラル専用の豚毛ブラシ(写真は厳密には化繊ブラシですが)を使って磨きます。
さて、左足が完成しました! 比較してみるとどうですか? 左の方が小傷が消えてウェットになっており、光をよく反射させていますね。
油分を入れすぎると革の繊維が柔らかくふにゃふにゃになり過ぎて形が崩れる恐れがあります。全体がしっとりしたところで私はストップしました。
最後に山羊毛ブラシで軽く仕上げ磨きして完成です。リッチモイチャーの後に山羊毛でブラッシングすると本当に光ります!
友人も曰く、革の状態にもよりますが、リッチモイスチャーはクリーム前後の塗布やクリーム代わりの塗布、色々な使い方ができるそうです。
今回、私の場合はカサカサが気になったので、クリームとは別にリッチモイスチャーだけで手入れしました!
まとめ
リッチモイスチャーを使ってお手入れ、いかがでしたか?
シャンボードに限らず、オイルドレザーのケアに迷った方や通常のスムースレザーでもカサカサが気になる方には参考になるかと思います。
それではまとめに入ります。
・革靴のお手入れは水分と油分の補給と浸透にあり
・通常のケアで油分不足(カサつき、照り不足)が気になったらオイルを追加すると良い
・リッチモイスチャーは植物由来の成分が中心で、高品質(ちょっと高いけどw)
・汚れ落としを済ませた革靴に、ブラシとクロスだけあればお手入れできちゃう